「働きたいけれど、また仕事を続けられなくなるのではないかと不安」
「職場の暗黙のルールが分からず、どう動いていいか分からない」
「静岡県内で就労移行支援を探しているけれど、どの事業所を選べばよいのかわからない」
このようなお悩みを抱えていませんか。
就労移行支援は、障害や病気による働きづらさを抱えている方が一般企業への就職を目指すための福祉サービスです。ただし、事業所によって得意な支援内容や対象となる障害、就職先の傾向が異なります。
この記事では、基本的な仕組みから事業所選びのポイント、静岡県のおすすめの事業所までわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。
静岡県内で就労移行支援を探している方へ
就職したい気持ちはあっても、自身の障害特性や過去の失敗経験から不安を抱えている方は少なくありません。
特に発達障害や精神障害のある方は、職場でのコミュニケーションや業務管理に悩みを抱えやすく、一人で就職活動を進めることに不安を感じるケースがあります。
就労移行支援は、ただ就職を目指すだけでなく、就職後に長く働き続けるためのサポートも受けられる制度です。
「働きたいけれど続けられるか不安」という悩みは珍しくない
先ほども述べたように、就職することに対して不安を抱えている方は多くいます。また、働きづらさを感じる理由は人によってさまざまです。
- 雑談の輪に入れず、職場の人間関係がうまく築けない
- 業務の優先順位をつけるのが難しい
- 報連相のタイミングが掴めず、ミスに繋がってしまう
- 過去に離職経験がありトラウマになっている
こうした悩みは決して珍しいものではありません。就労移行支援では、自分の特性を理解しながら就職して働き続けるためのサポートを受けられます。
就労移行支援は就職だけでなく定着まで支援する制度
就労移行支援は、就職がゴールではありません。就職後も事業所のスタッフが利用者と企業の間に入り、職場での困りごとや課題の解決を支援します。
たとえば、次のようなサポートが受けられます。
- 上司とのコミュニケーションに悩んだときの相談
- 業務量の調整に関する企業との連携
- 精神面や体調管理に関するアドバイス
利用者だけでなく企業側も支援する仕組みのため、長期的な職場定着につながりやすい点が特徴です。
就労移行支援とは?
就労移行支援とは、障害のある方が一般企業への就職をするためのサポートを行う福祉サービスです。就職に必要なスキルや知識を身につけながら、就職活動から職場定着まで一貫して支援を受けられます。
利用できる対象者
就労移行支援の対象となるのは、原則18歳以上65歳未満で一般就労を目指している方です。主に以下の障害を抱えている方が対象となります。
- 発達障害
- 精神障害
- 知的障害
- 身体障害
- 難病等対象者
障害者手帳がなくても、医師の診断書などがあれば利用できる場合があるため、まずは自治体や事業所に相談してみましょう。
利用期間・料金
利用期間は、原則2年間です。ただし、「就職できる見込みがある」と判断された場合は、最大1年間の延長が認められるケースがあります。
利用料金は世帯収入によって決まり、多くの方が自己負担なく利用しています。厚生労働省が定める上限額は以下のとおりです。
| 世帯収入 | 負担上限額 |
|---|---|
| 生活保護世帯 | 0円 |
| 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
| 課税世帯(条件あり) | 月額9,300円 |
| 上記以外 | 月額37,200円 |
また、自治体や事業所によっては交通費助成制度を利用できる場合があります。
就労移行支援と就労継続支援A型・B型との違い
就労移行支援と就労継続支援A型・B型との主な違いは、以下のとおりです。
| 項目 | 就労移行支援 | 就労継続支援 A型 | 就労継続支援 B型 |
|---|---|---|---|
| 目的 | 一般就労を目指す | 雇用契約ありで働く | 就労の機会・生産活動の機会の提供 |
| 雇用契約 | なし | あり | なし |
| 賃金 | 原則なし | 最低賃金以上の給与 | 工賃 |
| 利用期間 | 原則2年 | 制限なし | 制限なし |
| 対象年齢 | 18~64歳 | 原則18~64歳 | 制限なし |
就労移行支援と就労継続支援の大きな違いは、雇用契約の有無と目的です。一般企業への就職を目標としている場合は、まず就労移行支援が選択肢になります。
就労移行支援ではどのような支援が受けられる?
就労移行支援では、就職までに必要な準備を段階的に進められます。具体的な支援内容は以下のとおりです。
| 支援内容 | 具体例 |
|---|---|
| 生活リズムの安定 | 起床・通所習慣の定着・体調管理 |
| コミュニケーション訓練 | 報連相のタイミング練習・会話トレーニング |
| ビジネスマナー | 電話対応・メール作成・身だしなみ |
| 自己理解プログラム | 自分の得意・苦手を整理し企業へ配慮を伝える練習 |
| グループワーク | 協力作業や役割分担の経験 |
| PCスキル | Word・Excel・PowerPointなど |
| 就職活動支援 | 履歴書添削・模擬面接・企業実習 |
事業所によっては、資格取得支援やIT特化コースなどを設けているところもあります。
就労移行支援を利用すると本当に就職できる?
厚生労働省の資料によると、2022年度の就労移行支援利用者の一般就労率は57.2%です。利用すれば必ず就職できるわけではありませんが、利用者の半数以上が一般企業への就職を実現しています。
また、近年は障害者雇用の拡大や就労支援体制の充実により、就職率は向上傾向にあります。
就職率だけで判断してはいけない理由
就職率が高くても、合わない環境で無理をして短期間で離職してしまえば意味がありません。また、利用者の障害特性や就職希望職種によっても就職率は変わるため、数字だけで判断するのは危険といえます。
たとえば、比較的就職しやすい職種への支援が中心の事業所と、利用者一人ひとりの希望や適性を重視して就職先を選ぶ事業所では、就職率に差が出る場合があります。そのため、就職率だけでなく、どのような企業へ就職しているのか、どのくらいの期間働き続けているのかを確認することが大切です。
定着率が重要な理由
注目したいのは、就職後の定着率です。定着率が高い事業所には、次のような傾向があります。
- 自己理解を深めるなど就職前の準備が丁寧
- 企業との連携体制が強い
- 就職後の定期面談など定着支援が充実している
就職後は、新しい環境への適応や人間関係、業務への不安など、さまざまな悩みが生じます。定着支援が充実している事業所であれば、定期面談や企業との情報共有を通じて課題を早期に解決しやすくなります。
長く安定して働くためには、就職実績だけでなく定着率にも注目しましょう。
長く働いている人の共通点
長期就労につながりやすい人には、次のような共通点があります。
- 自分の特性(苦手なことやストレスを感じる条件)を理解している
- 自分の特性を補える無理のない職場を選んでいる
- 一人で抱え込まず困ったときに相談できる
- 就職後も支援者との関係を継続している
特に重要なのが、自分の得意なことや苦手なことを把握し、職場へ必要な配慮を自分の言葉で適切に伝えられることです。また、一人で問題を抱え込まず、支援員や上司へ早めに相談する習慣がある人ほど職場に定着しやすい傾向があります。
就労移行支援では、こうした自己理解や相談スキルを身につける訓練も行われるため、就職後の安定した就労につながりやすくなります。
就労移行支援利用の流れ
就労移行支援を利用するためには、事業所選びから自治体への申請までいくつかの手続きが必要です。難しく感じるかもしれませんが、多くの事業所では見学時から手続きのサポートを行っているため、初めての方でも安心して進められます。
利用開始までの一般的な流れは以下のとおりです。
| 手順 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 事業所を探す | 情報収集・見学予約 | 複数の事業所を比較する |
| 利用先を決定する | 見学・体験利用 | 実際の雰囲気や支援内容を確認する |
| 自治体の窓口に申請する | 障害福祉窓口で手続き | 認定までに時間がかかる場合がある |
| 受給者証が交付される | 利用資格の取得 | 申請から発行まで数週間程度かかる |
| 契約・利用開始 | 通所スタート | 面談を行い個別支援計画を確認する |
特に重要なのは、利用先を決める前に複数の事業所を見学・体験することです。パンフレットやホームページだけではわからない雰囲気や支援内容を確認できるため、ミスマッチを防ぐことができます。
就労移行支援事業所を選ぶポイント
就労移行支援事業所は数多くありますが、支援内容や得意分野は事業所によって大きく異なります。そのため、「自宅から近いから」「知名度が高いから」という理由だけで決めるのではなく、自分の障害特性や課題に合った事業所を選ぶことが大切です。
また、ホームページだけではわからない情報も多いため、気になる事業所があれば見学や体験利用を積極的に活用し、複数の事業所を比較検討しましょう。
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発達障害・精神障害への支援実績
発達障害や精神障害のある方は、障害特性への理解が深く、独自のノウハウを持っている事業所を選ぶことが重要です。確認したいポイントは以下のとおりです。
- 障害特性に対する理解があるか
- 専門的な知識を持つスタッフが在籍しているか
- 希望する職種への就職実績があるか
- 特性に合わせた実践的な訓練(自己理解プログラムなど)が受けられるか
たとえば、発達障害の方であれば「報連相の練習」「暗黙のルールの言語化」「感覚過敏への配慮」などの支援があるかを確認するとよいでしょう。精神障害の方は、体調管理やストレス対処に関するプログラムが充実しているかが大切な判断材料になります。
定着支援の内容
就職率だけでなく、就職後にどれだけ長く働き続けられているかも重要なポイントです。見学時には以下の項目を確認しましょう。
- 定着支援のサポート期間
- 企業訪問や定期面談の頻度
- 企業側との連携体制
就職後に困りごとが生じた際、事業所が企業と連携して業務や環境の調整をしてくれる体制があると安心です。見学時には「就職後はどのくらいの頻度で面談がありますか?」「企業訪問は行っていますか?」など具体的に質問してみましょう。
他の通所者やスタッフの雰囲気や事業所の設備
実際に通い続けられるかどうかは、事業所全体の雰囲気も大きく影響します。見学や体験の際には以下をチェックしましょう。
- 利用者の年齢層や全体の雰囲気
- 事業所全体の落ち着きや清潔感
- スタッフの言葉遣いや利用者への接し方
- バリアフリー環境
- PC設備や訓練環境の充実度
特にスタッフが利用者の話を丁寧に聞いているか、相談しやすい雰囲気があるかは重要です。
静岡県のおすすめ就労移行支援9社
静岡県内(静岡市、浜松市など)でおすすめの就労移行支援事業所を9社紹介します。それぞれの特徴を比較して、自分に合う事業所探しの参考にしてください。
ディーキャリア
出典元:デコボコベース株式会社(ディーキャリア静岡オフィス)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エリア | 静岡オフィス,浜松オフィス |
| 対象障害 | 精神・発達 |
| 営業時間 | 営業日:月・火・水・木・金・(土・祝は不定期開所) サービス提供時間:10:00〜16:00 営業時間:9:00〜18:00 |
| 就職実績 | 就職後6か月定着率93.4%(2024年度、ディーキャリア全体) |
| 職種・業種 | 飲食・食品 / 販売 / 接客・サービス / 営業 / 事務 / 総務・コーポレート / 教育 / DTPオペレーター / 保育士 / 医療関連職 / CADオペレーター / その他 |
| 特徴 | 発達障害支援に強い独自プログラム |
発達障害の特性理解に特化したプログラムが特徴で、自己理解や感情コントロールなど「働き続けるための力」の習得を重視しています。
LITALICOワークス
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エリア | 静岡市・浜松市・沼津市 |
| 対象障害 | 精神・発達・知的・身体・難病 |
| 営業時間 | 拠点により異なる |
| 就職実績 | 要問い合わせ |
| 職種・業種 | 飲食・食品 / 販売 / 接客・サービス / 教育・保育 / 清掃・軽作業 / IT・Web・エンジニア / 広告・マーケティング / 研究 / 福祉・医療・介護・看護 / その他 |
| 特徴 | 豊富な企業実習と個別支援 |
職場実習先が4,500社以上あるので、自分に合った職種や企業を見つけやすい点が魅力です。
ウェルビー
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エリア | 浜松市 |
| 対象障害 | 精神・知的・発達・身体・難病 |
| 営業時間 | 月・水・金・土 / 10:00~14:00 火・木 / 10:00~16:00 |
| 就職実績 | 就職後6か月定着率90.8%(全国値) |
| 職種・業種 | 一般事務・営業事務 / 総務・人事 / 庶務・メールルーム / データ入力 / 梱包作業 / 組み立て・組付け / その他軽作業 / 販売・接客 / ライター / 警備 / その他 |
| 特徴 | 豊富な企業実習と個別支援 |
全国規模で蓄積されたノウハウを活かし、職場実習や企業連携を通じて「実際の職場に近い経験」を積める点が強みです。
アクセスジョブ
出典元:アクセスジョブ静岡公式サイト
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エリア | 静岡、新静岡、浜松駅前、浜松田町 |
| 対象障害 | 精神・知的・発達・身体・難病 |
| 営業時間 | 平日・土祝 / 10:00~15:00 |
| 就職実績 | 就職後定着率:静岡82%以上、浜松駅前90%以上、浜松田町87%以上 |
| 職種・業種 | データ入力 / 梱包作業 / 販売・接客 / 介護職員・ヘルパー / 清掃 / 編集者 / ネットワー クエンジニア / 農作業 / 商品管理 / 運搬従事者 / その他 |
| 特徴 | 個別支援と資格取得支援 |
一人ひとりの目標に合わせた個別支援に強く、資格取得やスキル取得を通じて就職の選択肢を広げられます。
ゆたかカレッジ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エリア | 沼津市 |
| 対象障害 | 知的障害または発達障害・精神疾患等 |
| 営業時間 | 月~金(土) / 10:00~15:00 |
| 就職実績 | 要問い合わせ |
| 職種・業種 | 要問い合わせ |
| 特徴 | 学びを重視した長期支援 |
就労準備だけでなく「学び直し」や生活面の自立にも重点を置いたカリキュラムが特徴で、段階的に社会参加を目指せます。
精華清水大学校
出典元:精華清水大学校公式サイト
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エリア | 静岡市 |
| 対象障害 | 精神・知的・発達・身体 |
| 営業時間 | 平日 / 9:00~18:00 |
| 就職実績 | 要問い合わせ |
| 職種・業種 | 要問い合わせ |
| 特徴 | 地域密着型の支援 |
地域企業とのつながりを活かしたサポートで、地元での就職を目指す方に向いています。
チャレンジドジャパン
出典元:チャレンジドジャパン公式サイト
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エリア | 静岡市 |
| 対象障害 | 精神・知的・発達・身体・難病 |
| 営業時間 | 平日 / 10:00~15:00 |
| 就職実績 | 2025年度は静岡センターから7名が一般就労を実現 |
| 職種・業種 | 事務 / 清掃 / 軽作業 / 福祉・介護 / 接客・販売 / IT / 運輸・輸送 / その他 |
| 特徴 | 定着支援が充実 |
実際のオフィスに近い環境で訓練を行い、ビジネスマナーやPCスキル、コミュニケーション能力を身につけながら就職を目指せます。
ワークセンターけやき
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エリア | 静岡市 |
| 対象障害 | 精神・知的・発達・身体・難病 |
| 営業時間 | 平日 / 8:30~17:30 |
| 就職実績 | 通算82% |
| 職種・業種 | 清掃 / 製造 / 介護 |
| 特徴 | 学校生活に近い形での支援 |
知的障害の方を主として支援を行い、実習や企業連携を通じて就労経験を積みやすい環境が整っています。
スキルアップスクールSES浜松校
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エリア | 浜松市 |
| 対象障害 | 精神・知的・発達・身体・難病 |
| 営業時間 | 要問い合わせ |
| 就職実績 | 要問い合わせ |
| 職種・業種 | 一般事務 / データ入力 / CADオペレーター / 販売 / 清掃 / エンジニア / Web関連職 / その他 |
| 特徴 | 個別支援を重視しながら、PCスキルやビジネスマナーを習得できる |
資格取得支援や生活リズムの改善支援も行い、就職後の定着サポートまでしてくれます。
就労移行支援に関するよくある質問
利用を検討する際によくある疑問にお答えします。
就労移行支援はどんな人が受けられますか?
原則18歳以上65歳未満で、一般就労を目指している方が対象です。障害者手帳を持っていなくても、医師の診断書などがあれば対象となる場合があります。詳しい条件は、自治体の窓口や事業所へ確認しましょう。
就職後もサポートしてくれますか?
多くの事業所で定着支援を実施しています。必要に応じて、企業との業務調整や定期面談を行ってくれます。定着支援のサポート期間や内容は事業所ごとに異なるため、見学時などに事前に確認することをおすすめします。
学生でも利用できますか?
利用条件を満たせば、学生でも利用できる場合があります。主に、卒業見込みのある卒業年度の学生で、学校等での就職支援の実施が見込めない場合などが対象となります。進路に不安を感じている方は、早めに自治体や事業所へ相談しましょう。
アルバイトをしていても利用できますか?
原則として、就労移行支援とアルバイトの両立は禁止されています。就労移行支援は、病気や障害を抱える方が「一般企業への就職を目指すため」に設けられた福祉サービスであり、就労準備に専念することが求められるためです。
ただし、自治体の判断や特別な事情(生活維持のためなど)によっては例外が認められる場合があります。アルバイトを検討している方は、事前に自治体へ相談することが大切です。
自分に合う静岡の就労移行支援を選んで次の職場を目指そう
就労移行支援は、一般企業への就職を目指すためだけでなく、就職後も長く安定して働き続けるためのサポートを受けられる制度です。
事業所によって支援内容や得意分野、対象となる障害、就職実績は異なります。そのため、単なる就職率だけで判断するのではなく、定着支援の充実度や障害特性への理解、スタッフとの相性などを確認することが重要です。
静岡県内には発達障害の支援に強い特化型の事業所から、地域密着型の事業所までさまざまな選択肢があります。自身の働きづらさの原因を理解し、適切な支援環境を選ぶことが、就職後の定着や安定したキャリア形成につながります。
気になる事業所があれば見学や体験利用を活用し、複数の事業所を比較してみましょう。