滋賀県で就労移行支援の利用を検討中の方の中には、「次の職場でも失敗して孤立してしまうのではないか」と、不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
「職場の暗黙のルールが分からず浮いてしまう」「報連相や相談のタイミングが掴めず、一人で抱え込んで結果的にミスに繋がってしまう」といった悩みは、決して個人の努力不足が原因ではありません。自身の特性と、職場の環境が大きくミスマッチを起こしているケースが非常に多いのです。
本記事では、働きづらさの根本原因を整理し、同じ失敗を繰り返さないための就労移行支援の選び方を詳しく解説します。自身に合う事業所を見つけることで、職場で必要な配慮を自ら発信し、自立して長く働き続けられる未来を目指しましょう。
滋賀の就労移行支援の基本と受けられる条件
就労移行支援を受ける前に、最低限覚えておきたい支援の目的と対象者の概要を解説します。
利用できる人の条件と手帳の要否
就労移行支援とはどんな人が行くのですか?と疑問に思う方も多いでしょう。就労移行支援は、単なる求人紹介所ではありません。活動を通して自己理解を深め、自身に合う働き方や対処法を身につけるための訓練場所です。
就労移行支援の対象となるのは、以下の条件を満たしている方です。
- 原則18歳以上65歳未満の方
- 一般企業への就労を希望している方
「障害者手帳がないと利用できないのでは?」と誤解されがちですが、就労移行支援の利用条件に障害者手帳は含まれていません。
手帳がない方の有無、心療内科や精神科に通院しており医師の診断書や意見書があれば、就労移行支援サービスを受けるために必要な障害福祉サービス受給者証を自治体から発行してもらえます。
明確な診断が下りていなくても、発達障害の傾向(グレーゾーン)があり働きづらさを感じている方は、1人で抱え込まずにまずは相談してみましょう。
参考:厚生労働省「障害者総合支援法における就労系障害福祉サービス」
利用期間・費用負担の基本
就労移行支援の利用期間は、原則最長2年間と定められています。利用する2年の間に、週に数回の通所からスタートして生活リズムを整え、自己理解を深めながら徐々に就職活動へと進む仕組みです。
利用にかかる費用は、前年の世帯所得に応じて月額の上限額が国によって定められています。費用負担の条件を以下にまとめました。
- 自己負担0円: 生活保護受給世帯、または市町村民税非課税世帯
- 月額上限9,300円: 前年の世帯収入がおおむね300万円以下の世帯
- 月額上限37,200円: 上記以外の世帯
上記の条件は本人と配偶者のみに適用されます。たとえば、実家にお住まいでご両親に十分な収入がある場合でも、現在離職中でご本人の前年所得が一定以下(非課税)であれば、多くの方が自己負担0円(無料)で利用できます。
詳しい自己負担額は、お住まいの自治体(市区町村の障害福祉窓口)で確認しましょう。
就労移行支援は障害者総合支援法に基づく就職支援サービス
就労移行支援は、障害者総合支援法に基づく公的な福祉サービスです。一般企業への就労を目指す方に対し、大きく分けて以下の3つのステップで一貫したサポートを提供します。
- 就労に向けた準備(訓練): ビジネスマナーやPCスキルはもちろん、コミュニケーション訓練やストレス対処法を学ぶ
- 就職活動のサポート: 履歴書の添削や面接対策、企業での職場実習(インターン)を実施し、ミスマッチを防ぐ
- 就職後の職場定着支援: 働き始めてからの悩み相談や企業との配慮の調整など、安心して働き続けるためのサポート
上記を見てわかる通り、就職・定着に向けてあらゆる角度からのサポートを受けられます。これまで就職活動や職場の定着が安定しなかった方は、積極的な活用をおすすめします。
滋賀で就労移行支援事業所を選ぶ5つの軸
自身の悩みを根本から解決し、滋賀県内で長く働ける環境を見つけるためには、以下の5つの基準で比較・検討することが重要です。
- 定着率と就職実績で選ぶ
- プログラム内容と対応障害種別で選ぶ
- 通いやすさ(エリア・駅近)で選ぶ
- スタッフの専門性と支援の手厚さで選ぶ
- 費用補助・交通費支給の有無で選ぶ
上記のポイントについて詳しく解説するので、就労移行支援事業所選びに役立ててください。
定着率と就職実績で選ぶ
事業所選びで重視すべきなのは、単なる就職率ではなく定着率(就職後、半年以上働き続けられている人の割合)です。定着率が高い事業所は、利用者が自身の特性を深く理解し、企業側と適切な配慮事項をすり合わせるサポート体制が整っている証拠になります。
また「安定して働きたい」と、大企業の求人ばかりを探す方もいますが、大切なのは企業の知名度ではなく個人の特性に合わせた配慮が行き届く企業かです。過去の就職実績から、自分らしい働き方ができる企業へ送り出しているかを確認しましょう。
プログラム内容と対応障害種別で選ぶ
就労移行支援事業所には、幅広い障害種別を受け入れる総合型と、特定の特性に絞った特化型があります。
総合型は、精神・発達・身体・知的など、多様な障害のある方が一緒に訓練を受けます。基本的なビジネスマナーやPCスキルなど、幅広い職種で役立つ汎用的なプログラムが充実しているのが特徴です。多様な人と関わりながら、基礎的な就労スキルをまんべんなく身につけたい方に向いています。
特化型は発達障害など、特定の特性に焦点を当てた専門的なプログラムを提供します。「暗黙のルールが分からない」「報連相のタイミングが掴めない」といった特有の課題に対し、自己理解を深め、実践的な対人スキルを身につけるための独自訓練が用意されているのが特徴です。
基礎的なスキルを幅広く学びたい場合は総合型が適していますが、前職での人間関係のつまずきや複雑な悩みを根本から解決したい場合は、特性への専門知識を持つスタッフが伴走してくれる特化型の事業所がおすすめです。
通いやすさ(エリア・駅近)で選ぶ
就労移行支援を選ぶ際は、通いやすさも考慮しましょう。週に数回から毎日通所して生活リズムを整える場所でもあるためです。
毎日の通所がストレスになると継続が難しいため、大津市や草津市など、自宅から無理なく通える距離か、最寄り駅から徒歩圏内かという点は大切な判断基準です。仕事面以外の面で自身の負担を増やさないためにも、無理なく通える範囲で選択してください。
スタッフの専門性と支援の手厚さで選ぶ
スタッフに些細な悩みを打ち明けやすい環境かどうかに加え、就職後の定着支援があるかを必ずチェックしましょう。
働き始めてから生じる「上司への相談のタイミングが分からない」といった現場のリアルな悩みに対しても、事業所のスタッフが間に入って企業と調整してくれる体制があると安心です。とくに就職後に不安を抱えている方は、サポート体制の手厚さを重視して選ぶとよいでしょう。
費用補助・交通費支給の有無で選ぶ
事業所へ通う際の交通費や昼食代は、原則として自己負担です。しかし、滋賀県内の一部自治体による助成制度や、事業所独自の交通費補助や昼食提供サービスを受けられる場合もあります。経済的な不安がある方は、事前の見学時に確認しましょう。
人間関係のつまずきを整理し、自分に合った対策を身につけられるのが就労移行支援です。あなたにぴったりの事業所がわかる無料診断はこちら
滋賀の就労移行支援で失敗を繰り返さない働き方
過去の職場で悩んだ方が、次こそ長く働き続けるために最も必要なのは、苦手分野や必要な配慮を自分の言葉で周囲へ伝えられるようになることです。
発達障害の特性に特化した事業所では、求人を紹介するだけでなく「なぜミスが起きたのか」「どうすれば防げるのか」を徹底的に言語化する訓練を行います。「口頭での指示は忘れやすいので、チャット等のテキストで残してほしい」「曖昧な指示ではなく、優先順位を明確にしてほしい」など、自分が働きやすくなるための配慮事項を企業に伝えられる状態を目指します。
自己理解のプロセスを経ることで、企業とのミスマッチを防ぎ、失敗を繰り返さない確固たる働き方を手に入れられるでしょう。
滋賀の就労移行支援事業所8選
ここからは、滋賀県内(大津市・草津市などを中心)でおすすめの就労移行支援事業所を8ヶ所厳選して紹介します。
興味がある就労移行支援事業所があれば、ぜひ気軽に見学してみましょう。
ディーキャリアびわこ第一オフィス
出典元:デコボコベース株式会社
| 事業所があるエリア | 草津市 |
|---|---|
| 対象の障害 | 発達障害(ASD・ADHD・LDなど)、精神障害 |
| 営業時間 | サービス提供時間:10:00~16:00 営業時間:9:00~18:00 |
| 就業実績 | 就職後6か月定着率93.4%(2024年度、ディーキャリア全体) |
| 職種、職業 | 事務職、専門職、IT系、軽作業など |
ディーキャリアは、大人の発達障害特有のリアルな悩みに寄り添い、自己理解を深める独自プログラムが充実している発達障害特化型の事業所です。長く働き続けることを目標にしており、高い定着率を誇ります。自身の特性や職場で必要な配慮を言語化できるようになるため、人間関係や業務の進め方でのつまずきに悩む方に最もおすすめできる事業所です。
LITALICOワークス
| 事業所があるエリア | 大津、草津 |
|---|---|
| 対象の障害 | 精神障害、発達障害、身体・知的障害など |
| 営業時間 | 営業時間:平日・土曜8:30~17:00、第3日曜・祝日8:30~12:30 プログラム提供時間:月・火・木は9:00~15:00 水・金・土、第3日曜、祝日、月最終営業日は9:00~12:00 |
| 就業実績 | 累計就職者数20,000名以上(全国、2026年5月時点)、6か月定着率90.7%(全国、2025年度実績) |
| 職種、職業 | 一般事務、IT、専門職、販売、作業系など |
LITALICOワークスには自己理解を深めるための多彩なプログラムが用意されており、豊富な仕事体験から自身に合う職種を見つけることができます。企業の担当者を招いた実習なども充実しており、就職後のミスマッチを防ぐ手厚い定着支援が特徴です。
ウェルビー
出典元:ウェルビー
| 事業所があるエリア | 大津 |
|---|---|
| 対象の障害 | 精神障害、発達障害、身体障害、知的障害 |
| 営業時間 | 月・水・金・土:10:00~14:00 火・木:10:00~16:00 日:10:00~13:00 |
| 就業実績 | 全国トップクラスの累計就職者数 |
| 職種、職業 | 事務、データ入力、サービス業、軽作業など |
ウェルビーは、幅広い障害に対応する総合型ですが、発達障害や精神障害のサポートにも長けています。模擬職場での実践的なトレーニングを通じて、実際の職場で求められるビジネスマナーや報連相のタイミングなどを基礎から学べる点が魅力です。
虹彩工房
| 事業所があるエリア | 東近江市 |
|---|---|
| 対象の障害 | 知的障害、精神障害、身体障害など |
| 営業時間 | 9:00~16:00 |
| 就業実績 | 地域企業との連携による手堅い実績 |
| 職種、職業 | トイレ・ホテルメンテナンス、工場作業、施設内作業、調理訓練、ショップ販売など |
虹彩工房は、地域に根ざした福祉サービスを展開しており、就労継続支援などと併設されているケースも多いのが特徴です。実際の作業を通じた訓練が中心となるため、まずは生活リズムを整えながら、体を動かして働く感覚を取り戻したい方に向いています。
就労移行支援事業所エール
出典元:就労移行支援事業所エール
| 事業所があるエリア | 大津市 |
|---|---|
| 対象の障害 | 精神障害、発達障害、知的障害など |
| 営業時間 | 平日 10:00〜15:00 |
| 就業実績 | 個別の状況に合わせた就労実績 |
| 職種、職業 | 一般事務、軽作業、サービス業など |
就労移行支援事業所エールは、大津市で地域密着型のサポートを提供しています。一人ひとりの「働きたい」という気持ちに寄り添い、丁寧なカウンセリングから支援をスタートするため、アットホームな環境でスモールステップから始めたい方におすすめです。
滋賀県障がい福祉事業所さんくす
出典元:滋賀県障がい福祉事業所さんくす
| 事業所があるエリア | 大津市 |
|---|---|
| 対象の障害 | 知的障害、精神障害、発達障害など |
| 営業時間 | 平日 10:00~17:00 |
| 就業実績 | 地域密着型の手堅い実績 |
| 職種、職業 | Web・IT・PCスキルなど |
さんくすは、地域企業とのネットワークを活かし、利用者の適性に合わせた無理のない職場探しをサポートします。大規模な集団生活が苦手な方でも、スタッフとの距離が近く相談しやすい環境で訓練を進めることができます。
障害福祉サービス事業所れもん会社
出典元:障害福祉サービス事業所れもん会社
| 事業所があるエリア | 大津市 |
|---|---|
| 対象の障害 | 知的障害、精神障害、発達障害など |
| 営業時間 | ショップ営業時間:平日10:30~18:00 |
| 就業実績 | グループ内のノウハウを活かした実績 |
| 職種、職業 | クッキー、木工、さをり織・布製品など |
れもん会社は、多様な福祉サービスを展開する法人が運営しており、安定したサポート基盤が強みです。実作業を通じた実践的な訓練が多く、働く上で必要な体力や集中力、周囲との協調性を段階的に養うことができます。
JALAN
出典元:JALAN
| 事業所があるエリア | 草津市 |
|---|---|
| 対象の障害 | 精神障害、発達障害など |
| 営業時間 | 平日 9:00~17:30 |
| 就業実績 | 一人ひとりに合わせた就労実績 |
| 職種、職業 | 一般事務、軽作業など |
JALANは、利用者の自己肯定感を高めるための丁寧な面談やサポートが魅力です。過去の失敗で自信を失っている方が、少しずつ自身を理解し、前向きに就活へ向かえるメンタルサポートや生活習慣の改善支援が整っています。
よくある質問
就労移行支援に関して、検索でよく見られる不安や疑問についてお答えします。
就労移行支援が「ひどい」「やばい」と言われる理由は?
就労移行支援に関するネガティブな意見の多くは自身の特性や目的に合わない事業所を選んだことによるミスマッチが原因です。
たとえば、人間関係のつまずきを根本から解決したいのに、パソコンの自習ばかりさせる事業所に入ると「時間の無駄だった」「ひどい」と感じてしまうでしょう。だからこそ、ネットの口コミ情報だけで判断せず、事前に無料見学や体験を申し込み、自身の課題解決に特化した事業所選びが大切です。
グレーゾーンの人に向いている仕事は?
発達障害の傾向(グレーゾーン)がある方に向いている仕事は、一人ひとりの得意・不得意によって異なります。たとえば、対人関係が苦手でもコツコツ取り組むのが得意な方はデータ入力やIT関連、視覚的な情報処理が得意な方はデザインなどが向いている傾向にあります。
大切なのは、単に職種で選ぶのではなく、訓練を通じて自分の特性を正しく把握し、それを活かせる環境や配慮を受けられる職場を選ぶことです。
発達障害特化型の事業所とは?
発達障害特化型の事業所とは、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)などの特性に焦点を当てた専門的なプログラムを提供する施設のことです。
総合型が幅広い障害に向けた基礎訓練を中心とするのに対し、特化型は「暗黙のルールの言語化」「優先順位のつけ方」「適切な報連相のタイミング」など、発達障害の方が職場で直面しやすいリアルな課題に直接アプローチします。働きづらさの根本的な原因解決を目指すため、就職後の定着率が高くなりやすいのが特徴です。
自分に合う滋賀の就労移行支援を選んで次の職場を目指そう
仕事でのつまずきや人間関係の悩みは、個人の能力不足ではなく環境のミスマッチと「自身の特性への的確な対処法を知らなかったこと」が主な原因です。
次こそ長く安定して働き続けるためには、焦ってすぐに求人に応募するのではなく、まず自身に合う発達障害特化型の就労移行支援事業所で自己理解を深め、職場で必要な配慮を言語化できるようになりましょう。
当サイトでは、過去の経験や現在の悩みを整理し、最適な事業所を見つけるためのサポートを行っています。一人で抱え込まず、まずは当サイトの無料診断を利用し、気になる事業所を比較検討してみてください。